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 つれづれ花30   詩 楓の木    
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初めてフウ・楓の木を知った京都駅前のモミジバフウ           2010年12月

あの日

あなたの 少し後ろを                  あなたの肩を見ながら歩いた

初冬の街には                      葉の残る木もなくなったのに           真っ赤に紅葉した葉の残る            一本の木が眼を惹いた

ふと 足を止めて 木を見上げたわたし        それに気付いたあなたは振り返り

「『楓(ふう)の木』だよ」と             あなたは真っ赤に紅葉した木の名を告げた

すこし素っ気無いその言い方と             初めて聞くその木の名前に言葉もなく       その木を見上げるだけのわたし

「木へんに”風”と書いて”楓(ふう)”だよ            日本では”カエデ”と読むけど中国では”フウ”なんだよ」 と 説明して 教えてくれた

あの真っ赤な葉は                       なぜか苛立つようなあなたの歩調と            素っ気無い言い方と                     

初めて見る鮮やかな葉の色と

すこし胸の痛む感傷と                            

季節の風と

街並みと

いろいろな思い出と共に                    記憶に残った

あれから月日は流れ                           ひとり

緑の残る楓(ふう)の木を見上げ          あの日のあなたの横顔を想い出す

あなたは あの日                    何故 あんなに寂しそうな顔を見せたの

わたしのせいでしょうか

その心を確かめることもなく                     尋ねる勇気もなく

こころは

あの日の楓(ふう)の木の下に佇んだまま

あの日から

帰れない

2010年の紅葉のモミジバフウと同じ木の2012年3月の実の状態
   那須の里山花図鑑